腹の据わった人
2017年12月21日
~運動学編パートⅡ~
②姿勢と歩行―腹の据わった人
物事に動じる事なく安定している人
肝の据わった、ピンチの時にどっしりと構えられる人の意味で言われることが
多く、昔の武術家、例えば剣術の宮本武蔵、合気道の植芝盛平 あるいは、
幕末の英雄、勝海舟など数えきれないほどの達人がいます。
前回、人体の重心が背中の第2仙骨にあることを述べましたが、
この反対のお腹側が丁度、丹田(経穴で言うと関元)にあたります。
臍と膀胱の中間位の正中線上にあります。
頭で考えるのでなく、いつも丹田を意識し丹田が中心であると思うと
気が下がり(気が上がると、肩こり、頭痛、目まいが起こります)
下腹、丹田に気が満ちてきて気持も安定し動じなくなります。
いわゆる腹の据わった人となります。
「腹」と言うのは日本人にとっては、独特のの意味があり
「本心」「心の中」「真意」と言う意味があり、
「腹を割る」―率直に正直に本心を述べる意味で使われます。
新渡戸稲造の「武士道」の中で、腹部には人間の霊魂と愛情が宿っているとされ
「切腹」は自分の腹を切ることにより、武士の名誉、責任、真意を示していたと考えられます。
さように、日本文化と「腹」は関係があり、日本文化は腹の文化と言っても
いいのではないでしょうか
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